コラム

持続可能な家

2025.11.18

vol.3 住み続けられるまちづくりを

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SDGs(持続可能な開発目標)の中で、特に日本の住まいづくりと関連性が高い目標について取り上げる本コラム「住まいづくりとSDGs」。
今回のテーマは「目標11 住み続けられるまちづくりを」です。

誰もが安全で快適に住み続けることができる持続可能なまちづくりのためには、長持ちする住まいを建てて環境負荷を軽減する必要があります。
住まいを長持ちさせるために私達が取り組むべきことについてまとめました。

住まいを長持ちさせるために

住まいを長持ちさせるためには、良質な住宅を作って手入れをしながら大切に使うという長期的な視点が必要です。
居住者の都合や社会情勢によって取り壊すことを避けなければいけません。

新築時だけでなく大規模リフォームを行う際にも、住まいの寿命を延ばすことを念頭に置いた設計を行います。

長持ちする住まいの具体的な要件

IMG_8750耐震

自然災害が多い日本においては、特に耐震性や耐久性を備えた丈夫な構造躯体にすることが重要です。(耐震性・耐久性

IMG_8515点検口C

メンテナンスのしやすさにも配慮する必要がります。修理の際に床や天井をできるだけ壊さなくてもよいように配管や配線を行います。
修繕のしやすさに加えて、住まいの損傷を最小限に抑えるためにも、床下や天井に点検口を設け、漏水やシロアリ被害などを発見しやすいようにします。(維持管理の容易性

また、住み替えや次世代に住み継ぐことも踏まえて、リフォームしやすく流通しやすい住宅にしておくことも大切な要素です。(可変性

住宅を消費の対象でなく、きちんと維持管理し、長く使い続けることのできる資産と捉え、持続可能なまちづくりへとつなげていきましょう。

こちらのコラムも参考になさってください▼

住まいを長持ちさせるには

・住まいを長持ちさせるための3つのポイント
・雨漏りについて
・瑕疵保険について


「暮らし方」「人生100年時代の家」

IMG_6207f瓦

2025.10.24

東近江市空き家バンク

空き家バンクとは、空き家の所有者と利用希望者をつなぐための仕組みです。
地域に眠る空き家を掘り起こし、空き家問題を解決することを目的としています。

東近江市空き家バンクでは、市内の不動産、建設、設計業者や司法書士などと連携し、空き家を有効活用し、まちの活性化を目指す取り組みを行っています。

空き家を売りたい・貸したい場合

まずは「東近江市空き家バンク」にご相談ください。
空き家の状態などを調査し(調査費用が発生する場合があります)取引可能な物件であった場合、東近江市内で空き家をお探しの方に情報を提供します。

ご相談はご予約優先です。
相談に必要な書類などをあらかじめご用意いただくとスムーズに進みます。
必要書類については事前にお問い合わせください。

空き家を活用したい方が現れた場合

東近江市空き家バンクと協力している市内の仲介業者が、空き家の所有者と活用希望者との仲介を行います。

※売買契約・賃貸契約などが成立した場合には、所定の事務手数料と仲介手数料が必要です。

詳しくは東近江市住まい創生センターのホームページをご覧ください。
空き家バンク登録物件情報も掲載されています。

滋賀県内の空き家バンク一覧は県のホームページ「空き家バンクのご案内」をご覧ください。

2025.08.22

vol.2 エネルギーをみんなに そしてクリーンに

SDGs(持続可能な開発目標)の中で、特に日本の住まいづくりと関連性が高い目標について取り上げる本コラム。
今回のテーマは「目標7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに」です。

電気やガスなどのエネルギーを世界中の人々が安く安全に使えるようにするには、どのような住まいづくりをすればよいのでしょうか。

再生可能エネルギーを利用する

石油やガスなどの化石燃料を燃焼すると、温室ガスが排出され、大気を汚染します。

住まいづくりの際には、太陽光や地中熱、風力など、空気を汚さずにいつまでも使い続けることができる再生可能エネルギー対応の機器を選択肢の一つとしてご検討いただきたいと思います。

夏2

住まいの省エネルギー化を図る

残念なことに、日本においては天候や地理、地形などの影響で発電コストがかかり、再生可能エネルギーの利用と比べて、省エネルギー化による消費エネルギー削減の方が、より低コストで取り入れやすい方法となっています。

省エネルギー化は、主に建物の断熱性能向上と機器を動かすエネルギー消費量の削減によって実現します。

住宅省エネlogoH

住まいの省エネルギー化につながる住宅リフォームについては、国の「住宅省エネキャンペーン」事業の補助対象工事が参考になります。
公式ホームページをぜひご覧になってください!

地球にもお財布にも優しい家づくりを目指して、それぞれの住まいに合う方法で、エネルギーのクリーン化を実現させましょう。

2025.06.16

vol.1 すべての人に健康と福祉を

SDGs(持続可能な開発目標)の中で、特に日本の住まいづくりと関連性が高い目標について取り上げる本コラム。
今回のテーマは「目標3 すべての人に健康と福祉を」です。

目標3で目指すのは、誰もが健康で十分な福祉を受けることができる社会です。
住環境が原因の事故や疾病をなくし、出来る限り長く、健康で社会的にも満たされた生活を送ることができるような住まいづくりを目指していきましょう。

SDGs17の目標については「すまいづくりとSDGs ~はじめに~」をご覧ください。

目標3を達成するための住まいづくり

1 浴室や脱衣室を暖かく快適に

入浴中のヒートショックを防ぐために、浴室や脱衣室の断熱性能を高めることをおすすめします。
高断熱窓の導入や、壁や床への断熱材施工、暖房機器の設置などが有効です。
適切な室温によって循環器疾患が予防できるという報告もあります。

2 バリアフリー化で住宅内事故を防ぐ

家の中の段差をなくすことは、年齢を問わずすべての人にとって暮らしやすい仕様と言えます。
つまずきによるケガなどの住宅内事故を防ぎます。
安全に移動ができる安心感で活動量が増え、体力の低下を緩やかにする効果も期待できます。

3 常に新鮮な空気で満たされた屋内

住宅の高気密化に伴い、2023年に24時間換気システムの設置が義務化されました。
屋内の空気を絶えず入れ替えることで、二酸化炭素濃度を下げ、アレルギー原因物質が屋内にとどまるのを防ぎます。
清浄な空気環境を保つことで、頭痛や喘息などの疾患から家族を守ります。

住まいづくりと健康には密接な関係があり、なかでも温熱環境が健康に及ぼす影響は大きいと考えられます。
断熱リフォームなどが対象となり、住まいの省エネ化を促進する国の補助金事業「住宅省エネ2025キャンペーン」がスタートしています。
健康な毎日を送ることができて、地球にも優しい省エネ住宅を作るために、ぜひ活用をご検討くださいね。

2025.06.13

すまいづくりとSDGs はじめに

SDGs.について学校教育の場で知識を深めている子どもたちと違い、私たち大人の方がその内容をあまり理解していないとも言えそうです。
本コラムでは、まずはSDGs.の定義とそれぞれの目標を知ることから始めてみましょう。

世界全体で起こっている様々な問題を解決するために、私たちが取り組むべき目標がSDGs(持続可能な開発目標)です。
2015年の国連サミットで採択されました。

SDGs17の目標

1 貧困をなくそう

2 飢餓をゼロに

3 すべての人に健康と福祉を

4 質の高い教育をみんなに

5 ジェンダー平等を実現しよう

6 安全な水とトイレを世界中に

7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに

8 働きがいも 経済成長も

9 産業と技術革新の基盤をつくろう

10 人や国の不平等をなくそう

11 住み続けられるまちづくりを

12 つくる責任 つかう責任

13 気候変動に具体的な対策を

14 海の豊かさを守ろう

15 陸の豊かさも守ろう

16 平和と公正をすべての人に

17 パートナーシップで目標を達成しよう

全部で17個ある目標を一つずつ見ていくと住まいづくりと関係が深い項目がたくさんあることに気が付きます。
そこで、次の5つの目標について、住まいづくりの際にできることがないかを考えてみたいと思います。

本コラムで取り上げる5つの目標

目標3  すべての人に健康と福祉を

目標7   エネルギーをみんなに そしてクリーンに

目標11 住み続けられるまちづくりを

目標12 つくる責任 つかう責任

目標13 気候変動に具体的な対策を

目標の達成期限は2030年までとなっており残すところあと5年となりましたが、未だ課題は多く残されています。
いま一度内容を確認して、自分たちに出来ることから始めてみましょう。
次は「目標3 すべての人にに健康と福祉を」を達成するための住まいづくりについてご紹介します。