コラム
家づくり
2024.03.04
無垢フローリング材の種類と特徴
無垢のフローリングは木材の一枚板を使って作られた床材の一種です。
木の温かみを感じることができる無垢のフローリングは人気が高く、当社でも取り入れる方が多いです。
無垢フローリングの特徴
①木の香りや温かみを感じることができる
②木目や色合いが自然で落ち着いた雰囲気を与える
③時間が経つことで色合いが変化して経年変化を楽しめる
④調湿作用
一方、複数の木材の薄い層からなる合板フローリングは安定性があり、比較的安価という長所があります。
好みや予算、用途に応じて選ぶとよいでしょう。
無垢のフローリングは使用される木材により特徴があります。
主に使われる木材の種類と特徴を当社の施工例と共にご紹介します。
床材を選ばれる際の参考になさってください。
杉の無垢材
柔らかく弾力性に優れ、加工性がよいのが特徴です。
独特の香りを好む方も少なくはありません。
松の無垢材
杉と同じ針葉樹で幅広く使われています。
写真は国産のカラ松を使用していますが、レッドパインやラジアータパインなど種類が豊富でそれぞれ木目の特徴が異なります。
サクラの無垢材
木目がやさしくピンクの色味が特徴です。
比較的赤身の強いものから白っぽいものなど様々な色合いがあります。
カバの無垢材
キメ細かい木目で美しい木肌が特徴です。
傷や水に強く頑丈で、適度な硬さが足や腰に負担が掛かりにくいと言われています。
2024.02.06
住まいを長持ちさせるには
国土交通省の資料によると、取り壊される住宅の平均築後経過年数は、日本では平均約30年で、イギリスの約77年、アメリカの約55年と比べると短い期間であることがわかります。
環境に対する社会の関心が高まってきた近年、日本においても建物をできるだけ長く使おうという「ストック型」へと移行してきています。
住まいを長持ちさせるためには3つのポイントがあります。
住まいを長持ちさせるための3つのポイント
①定期的な点検
新築時より10年を経過する住宅は経年劣化が起こっている可能性があります。
劣化状況をチェックするための点検を実施しましょう。
②適切なメンテナンス
点検の結果、不具合があった場合には必ず早めにメンテナンス工事を行います。
早期に発見し、補修を行うことで被害の拡大を防ぎます。
③記録の保管
新築・リノベーション時の図面や仕様書などは保管しておくようにしましょう。
点検やメンテナンスを行う際の重要な情報となります。
住まいの点検について
まずは住宅のプロによる点検を行い、メンテナンスが必要かどうかを判断します。
主要な点検箇所
外部
・外壁(壁材・サッシ廻りや目地のシーリング材)
・屋根(屋根材の劣化・破損)
・板金(雨どい・棟板金など)
・排水桝(詰まりや破損の有無)など
内部
・シロアリ点検
・蛇口・シャワーホース・給水管の不具合・水漏れ
・設備機器(温水暖房便座・給湯器・浴室乾燥機)など
雨どいや排水桝、給排水管のつまりは、汚れや落ち葉などが原因の場合もあります。こまめなお掃除で予防しましょう。
水漏れは気付かずに放置しておくと、周囲の床材や壁材などを傷めることがあります。少しでも異常を感じたら点検をご依頼ください。
メンテナンスについて
メンテナンス時期は使用材料や立地条件などによって異なりますが、おおよその目安をご紹介します。
屋根
屋根材の種類によって耐用年数は異なりますが、築10年を過ぎた辺りからメンテナンスが必要になるケースが増えます。
日頃から屋根材の変色やヒビ・剥がれなどを目視し、劣化状況をチェックしましょう。
雨どいのズレやゆがみ・剥がれがないかも確認します。
外壁
外壁のメンテナンスは10年程度が目安となります。地震などによるひび割れが起きている場合には、築年数にかかわらず補修が必要です。
メンテナンス方法としては、塗装や張り替え、カバー工法などがあります。
サッシ廻りや外壁材の目地のシーリング材も徐々に劣化するので点検・補修を行います。
メンテナンス方法や費用については点検時にご相談ください。
お引渡しから約13年、外部全体の塗装、サイディングの目地、サッシ廻りのコーキングの打ち替えを行いました。
長く住み継いでいただくための大切な工事です。
住まいの劣化を早める雨漏りについて
住宅の不具合の中で特に重大な項目が雨漏りです。
雨漏りが発生すると
①破損や亀裂から雨水が侵入し、柱や垂木などの木材が腐食し始めます。
②木材の腐食により壁内や床下などでシロアリやカビなどが発生することがあります。
シロアリにより木材が食害を受けたり、カビを餌とするダニの健康被害を受けることも。
③構造部分の木材の被害が進むことで、住宅に必要な耐震性能が満たされなくなり、大掛かりな改修が必要となる場合も出てきます。
雨漏りが発生しやすい注意すべき部位
①屋根
屋根自体の劣化だけでなく、谷樋やルーフィングの経年劣化が原因で天井裏に雨水が侵入することもあります。
②ベランダ
笠木のヒビや浮きから雨水が侵入し、梁や柱を腐らせます。
③外壁
塗膜の劣化や地震によるひび割れで防水機能が低下。雨水の侵入により、壁内部の木部を腐らせます。
④窓
外壁と窓枠との間のシーリング材の劣化により、雨水が侵入し壁内部の木部を腐らせます。
瑕疵保険について
瑕疵とは「通常あるべき品質や性能を有しないこと」をいい、住宅においては住宅が備えるべき通常の機能、または契約で定められた機能が果たせないような欠陥・不具合をいいます。
雨漏りの主な3つの要因としては
①メンテナンス不足による経年劣化
②台風などの自然災害
③瑕疵
が挙げられますが、このうち瑕疵については新築の引き渡し後10年間は、瑕疵担保責任により住宅事業者が補修することが義務となっています。
当社では新築時に住宅あんしん保証の新築住宅瑕疵保険に加入していただいています。
2023.12.18
内窓設置のメリット・デメリット
内窓とは
既存の窓の内側に設置する新しい窓のことを言います。
窓が二つ設置されたようになりサッシ枠も二つになります。
比較的短時間で取り付けることが可能で、リフォーム工事で多く採用されています。
内窓の設置は国による住宅省エネキャンペーン補助金の対象となっており、近年注目が高まっています。
内窓設置のメリット・デメリットについてご紹介します。
内窓を設置するメリット
1 断熱性が高い
2 防音性が高い
3 結露しにくい
4 防犯性が高い
内窓を設置すると既存の窓との間に空気層ができ、断熱性が高まります。
サッシ部分には熱が伝わりにくい樹脂を使用していることが多く、外気温が室内に伝わることを軽減してくれます。
また、気密性能が高まり防音効果もあります。
外気によって冷やされた空気と室内の暖かい空気が分かれることで室内側の窓の結露を防ぐ効果も期待できます。
窓が二重になることで犯罪者にとっては侵入しづらくなり、防犯性が高くなることもメリットの一つです。
内窓を設置するデメリット
1 価格が高い
2 開閉が大変
3 掃除に手間が掛かる
かつて内窓に使われていたガラスは一枚物と言われる単層ガラスが主流でしたが、近年はペアガラス(複層ガラス)が多くなっており、それに伴い価格も高くなってきています。
また、開閉や掃除の際には手間が2倍になるというデメリットがあります。
しかし、これらのデメリットを踏まえても内窓を設置することによるメリットは大きく、当社では比較的手軽にできる省エネリフォームとして内窓の設置をおすすめしています。
国は熱損失が大きい窓の断熱性能を高めることで、冷暖房の使用を減らし住宅の省エネルギー性能を高めることを推進しています。
先日発表された「住宅省エネ2024キャンペーン」においても、内窓設置が補助金の対象となっております。
補助金を上手に利用して、お得に内窓を設置してみてはいかがでしょうか。
2023.12.08
ガルバリウム鋼板を外壁に使うメリット
ガルバリウム鋼板は金属素材の一種です。
屋根材や外壁材として様々な商品が販売されており、当社においても近年、採用する方が増えています。
ガルバリウム鋼板の特徴と外壁に使用するメリットについてご紹介します。
ガルバリウム鋼板の特徴
金属鋼板を亜鉛とアルミニウムとシリコンでメッキしたものをガルバリウム鋼板と言います。
アルミニウムの持つ耐久性・耐熱性と亜鉛の犠牲防食作用を合わせ持つため、さびにくく耐久性に優れています。
また、軽量で地震の際の負荷が少なく耐震性に優れています。
シャープでスタイリッシュなデザインを好んで採用される方も少なくはありません。
ガルバリウム鋼板を外壁に使うメリット
①金属素材でありながらさびにくい
②薄くて軽量なので扱いやすく耐震性に優れている
③カラーバリエーションが豊富
④耐久年数が長い
デメリットとしては窯業系サイディングと比べるとデザインの選択肢が少ないことが挙げられます。
部分的にガルバリウム鋼板を使用して窯業系サイディングや木製の素材との組み合わせを楽しむのもよいかもしれません。
また、さびにくいとはいえ金属素材のため、鉄道がある地域や沿岸部などでは使用に注意が必要です。
2023.10.12
解体・改修工事の際の石綿(アスベスト)事前調査について
石綿(アスベスト)の繊維は吸入するとじん肺、肺がん、中皮腫などの原因となる可能性があるため、平成18年(2006年)からは輸入、製造、使用などが禁止されています。
禁止される以前に着工した建築物等には石綿が使われている可能性があり、解体・改修工事を行う際には、石綿含有の有無の事前調査が必要です。
また、一定以上の建築物や工作物の場合には、調査結果の報告が義務付けられています。
報告対象となる工事(建築物の場合)
①解体部分の床面積の合計が80㎡以上の建築物の解体工事
②請負金額が税込み100万円以上の建築物の改修工事
石綿等が使用されている建築物等の解体等、封じ込め、囲い込み作業は発じんの度合いにより、3種類のレベルに分けられます。レベル1・2の除去作業等を行う場合には、各法令に従った届け出が必要です。
レベル1 石綿含有吹付け材
レベル2 石綿含有保温材・耐火被覆材・断熱材
レベル3 その他の石綿含有建材(壁・天井の内装材やビニル床シート、外壁材など)
石綿に関する情報は「石綿総合情報ポータルサイト」をご覧ください。
当社には建築物石綿含有建材調査者の有資格者がおり、石綿含有の事前調査・調査結果の報告を行っております。工事の際には必要に応じてご案内させていただきます。
調査費用は工事の内容により異なりますのでご相談ください。
2022.11.25
建替えvsリノベーション
古くなった住宅を新築に建替えるのかリノベーションするのかで迷われる方は多いと思います。
どちらがよいのかを判断する際の参考に、それそれのメリット・デメリットを紹介します。
リノベーションとは
既存の建物に大規模な工事を行うことで、住まいの性能を向上させたり価値を高めることを言います。
メリット
建替えのメリット
1.間取りが自由でライフスタイルに合わせた計画が可能
2.ローンや保険審査に通りやすい
3.耐震性や省エネ性能が高くなる
リノベーションのメリット
1.愛着のある建物を壊さなくてもよい
2.税金面の負担が軽減できる
3.予算に合わせて内容を選択できる
新しく建替える場合は一からのスタートで家づくりの自由度が非常に高いことが大きなメリットです。また、現行の建築基準法に沿って建てるので、ローンや保険審査に比較的通りやすく、より性能の高い家を建てることができます。
一方、リノベーションの場合、思い入れのある家を完全には壊してはしまわずに、味わいのある材料を残すことが可能です。また、建築確認申請を行わなければ基本的に固定資産税はもとのままで、その他不動産取得税や都市計画税などの税金が軽減できます。予算に合わせてリノベーションの内容を選択できるのもメリットです。
デメリット
建替えのデメリット
1.解体費用がかかり総費用が高額になる
2.各種税金が高額になる
3.工事期間が長い
リノベーションのデメリット
1.既存住宅の構造によっては間取りに自由が利かない
2. 構造補強を含めると新築より高額になるケースもある
3.基礎などの主要構造物を替えない場合強度に不安が残る
建替えのデメリットは解体費用がかかることです。また、不動産取得税や固定資産税などの税金がリノベーションと比べて高額になる場合が多くなります。一からの工事で工事期間が長くなり、仮住まいにかかる費用も考慮する必要があります。
リノベーションの場合は既存住宅の構造によって制約があり、間取りなどが自由にならないことがあります。また、現状によっては補強に手間がかかり費用が高額になるケースもあります。予算の都合で主要構造物を替えない場合には、強度や性能に不安が残ることもデメリットです。
建替えとリノベーションのどちらがよいのかは一概には言えず、悩まれる方も非常に多いです。当社では現状の建物の状態やご家族の事情などを考慮して、ご自身に合った選択をしていただくお手伝いをしています。
当社の施工事例もぜひ参考にしてみてください。↓