コラム
住まいづくりとSDGs
2025.06.16
vol.1 すべての人に健康と福祉を

SDGs(持続可能な開発目標)の中で、特に日本の住まいづくりと関連性が高い目標について取り上げる本コラム。
今回のテーマは「目標3 すべての人に健康と福祉を」です。
目標3で目指すのは、誰もが健康で十分な福祉を受けることができる社会です。
住環境が原因の事故や疾病をなくし、出来る限り長く、健康で社会的にも満たされた生活を送ることができるような住まいづくりを目指していきましょう。
SDGs17の目標については「すまいづくりとSDGs ~はじめに~」をご覧ください。
目標3を達成するためのための住まいづくり
1 浴室や脱衣室を暖かく快適に
入浴中のヒートショックを防ぐために、浴室や脱衣室の断熱性能を高めることをおすすめします。
高断熱窓の導入や、壁や床への断熱材施工、暖房機器の設置などが有効です。
適切な室温によって循環器疾患が予防できるという報告もあります。

2 バリアフリー化で住宅内事故を防ぐ
家の中の段差をなくすことは、年齢を問わずすべての人にとって暮らしやすい仕様と言えます。
つまずきによるケガなどの住宅内事故を防ぎます。
安全に移動ができる安心感で活動量が増え、体力の低下を緩やかにする効果も期待できます。

3 常に新鮮な空気で満たされた屋内
住宅の高気密化に伴い、2023年に24時間換気システムの設置が義務化されました。
屋内の空気を絶えず入れ替えることで、二酸化炭素濃度を下げ、アレルギー原因物質が屋内にとどまるのを防ぎます。
清浄な空気環境を保つことで、頭痛や喘息などの疾患から家族を守ります。

住まいづくりと健康には密接な関係があり、なかでも温熱環境が健康に及ぼす影響は大きいと考えられます。
断熱リフォームなどが対象となり、住まいの省エネ化を促進する国の補助金事業「住宅省エネ2025キャンペーン」がスタートしています。
健康な毎日を送ることができて、地球にも優しい省エネ住宅を作るために、ぜひ活用をご検討くださいね。
2025.06.13
すまいづくりとSDGs はじめに
SDGs.について学校教育の場で知識を深めている子どもたちと違い、私たち大人の方がその内容をあまり理解していないとも言えそうです。
本コラムでは、まずはSDGs.の定義とそれぞれの目標を知ることから始めてみましょう。
世界全体で起こっている様々な問題を解決するために、私たちが取り組むべき目標がSDGs(持続可能な開発目標)です。
2015年の国連サミットで採択されました。
SDGs17の目標
1 貧困をなくそう
2 飢餓をゼロに
3 すべての人に健康と福祉を
4 質の高い教育をみんなに
5 ジェンダー平等を実現しよう
6 安全な水とトイレを世界中に
7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8 働きがいも 経済成長も
9 産業と技術革新の基盤をつくろう
10 人や国の不平等をなくそう
11 住み続けられるまちづくりを
12 つくる責任 つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
14 海の豊かさを守ろう
15 陸の豊かさも守ろう
16 平和と公正をすべての人に
17 パートナーシップで目標を達成しよう
全部で17個ある目標を一つずつ見ていくと住まいづくりと関係が深い項目がたくさんあることに気が付きます。
そこで、次の5つの目標について、住まいづくりの際にできることがないかを考えてみたいと思います。
本コラムで取り上げる5つの目標
目標3 すべての人に健康と福祉を
目標7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
目標11 住み続けられるまちづくりを
目標12 つくる責任 つかう責任
目標13 気候変動に具体的な対策を
目標の達成期限は2030年までとなっており残すところあと5年となりましたが、未だ課題は多く残されています。
いま一度内容を確認して、自分たちに出来ることから始めてみましょう。
次は「目標3 すべての人にに健康と福祉を」を達成するための住まいづくりについてご紹介します。