コラム
2026.09.04
平屋か二階建てかで迷ったら
国土交通省の調査(2024年)によると、新築戸建て住宅における平屋の割合は約17%にまで伸びており、近年平屋人気が続いています。
当社においても、新築時に平屋を希望される方の割合は確実に増えていると実感しています。
建築資材や人件費の高騰を受け、「コンパクトな平屋」を好む傾向が強まっています。
平屋と二階建てにはそれぞれ異なる魅力があり、「どちらが絶対に良い」と一概に言うことはできません。
迷った時には、次の3つのポイントに着目して検討されることをおすすめします。
1.家族構成から考える

子ども部屋や書斎など「部屋数を確保したい」という場合には、二階建てがおすすめです。
1階を家族が集まる生活空間、2階をそれぞれのプライベート空間と、役割を明確に分けることもできます。
高齢のご家族がいる場合やバリアフリーを重視したい方には、階段の上り下りが不要な平屋が安心です。
ワンフロアで移動や家事動線がシンプルになり、家族のコミュニケーションが取りやすいという大きなメリットがあります。
家づくりで大切なのは、現在の家族構成だけではなく、「子どもが独立した後」や「自分たちの老後」といった将来のライフスタイルまで見据えることです。
家族構成の変化も考慮しながら、最適な間取りを選びましょう。
2.土地の条件や周辺環境との相性で比較
土地の持つ広さや条件、地域の特性などによっても、最適な選択は異なります。
土地をお持ちの方もこれから購入される方も、まずは土地についての調査を行うところからスタートです。
敷地の広さと建ぺい率

二階建てと同じ延べ床面積の平屋を建てる場合、約2倍の敷地面積が必要になります。
住宅街など建ぺい率(敷地に対して建てられる建築面積)が低い地域では、さらに広い土地を用意しなければいけません。
建ぺい率は地域や条件(角地など)によって異なりますので、事前に工務店などにご相談の上、確認しておくようにしましょう。
住宅密集地の場合
住宅密集地では、平屋にすると日当たりや風通しが悪くなります。
また、家の中がまる見えでプライバシーが保てないということも。
都市部の狭小地や隣家との距離が近い場合には、二階建てを採用し「2階リビング」で明るさとプライバシーを確保するというプランがおすすめです。
災害リスクを考慮
洪水や浸水のリスクがある地域では、平屋の場合、家全体が浸水するリスクがあります。
二階建てであれば、上階に避難する「垂直避難」の選択肢が生まれます。
ハザードマップなどを確認して、災害リスクに備えた家づくりをしましょう。
3.コスト面での比較
初期費用での比較

同じ床面積の場合には、初期の建築費用は平屋の方が二階建てよりも高くなる傾向にあります。
二階建ては床面積を1階と2階とで分けるため、建築費用の中で大きな割合を占める「基礎」と「屋根」が平屋のおよそ半分程度となるためです。
ただし、二階建てには「階段」や「2階のトイレ」など、平屋にはないスペースや設備費用が発生します。
また、資材を二階に上げるための荷揚げ費などが別途必要となることもあります。
土地の取得費についても忘れてはいけません。
平屋で十分な生活空間を確保しようとすると、広い敷地面積が必要になります。
特に土地価格が高い都市部では、土地の購入費用がコストを大きく押し上げる要因となります。
固定資産税
家を建てた後に毎年発生するのが「固定資産税」です。
固定資産税は平屋の方が高くなるケースが多いようです。
広い土地を必要とする平屋は、その分土地にかかる固定資産税が高くなります。
建物に関しても、基礎や屋根の資材を多く使用する平屋は、評価額が高くなりやすく、税額に反映される傾向があります。
凹凸の少ないシンプルな間取りやコンパクトな床面積にすることが税額を抑えることに繋がりますので、プランニングが重要となります。
メンテナンス費用
住宅のメンテナンスの中でも、大きい支出の一つが外壁塗装です。
2階建ての場合、高い場所の作業のために必要な「足場代」が必ず必要となります。
平屋は足場を組まずに作業できる場合もあり、二階建てと比べると足場にかかる費用は少額となります。
10~20年ごとに外壁塗装を行うと考えると、生涯におけるメンテナンス費用に大きく差が生じます。
また、2階にトイレや洗面台を設置している場合、修理や交換費用が大きくなりがちです。
設備が1階に集約されている平屋は、この点でも有利です。
平屋か二階建てかを選択するための3つのポイントをご紹介しました。
地域や予算などの条件面だけでなく、これからどのように暮らしていきたいのかという点も踏まえて、ベストな選択ができるようお手伝いさせていただきます。
まずはご家族で話し合いの上、現状やそれぞれのご希望などをじっくりとお聞かせください。ご相談お待ちしております。


